ブックタイトル塾新聞 2014年第3号
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塾新聞 2014年第3号
3 塾新聞2014年(平成26年)5月1日 第3号松見 根本的に塾に向いている人材、そうではない人材という区別は存在するのでしょうか。また、それを見分ける方法はありますか?中土井(以下N) 向いているのは、元気で明るくて、言語明瞭な人でしょう。それと、子どもが????????嫌いな人????????ですね。子どもが好きな人は、塾が「仕事」ではなく「趣味」になるからです。ですから私は、志望理由を尋ねて「子どもが好きだから」と答えた人は殆ど採用しません。また、子どもが好きというのは、「人間が好きではない」とも解釈できます。つまり、大人が嫌いなのです。子ども相手ならば、威張ることができるからです。子どもに対して愛情を持つなといC 現代社会とそれに対応する教育ニーズを鑑み、これまでの塾人材にはなかったスキルが注目され始めています。人材のボーダレス化に伴う語学力、反転授業の潮流など塾の存在意義は成績を上げることではない本音と建前を使い分け、魅力的な業界に教育対談 いま、塾に求められる人材と その育成とは(後編)?(司会)松見敬彦(撮影)Seto Masato?うことではなく、大人とまともにコミュニケーションを取れない人材は不要だということですね。それと「教えたいだけ」の人も良くない。仕事だから教えるんだ、というプロ意識が持てないと。C その観点からの人事考課体制はいかがでしょう。やはり講師として優秀な人材よりも、教室運営能力が高い人材のほうが評価されるものなのでしょうか。N もちろんです。ここは勘違いしないでいただきたいのですが、塾は「成績を上げるため」に存在するのではありません。「生徒を集めるため」に存在するのです。成績を上げるのは、生徒を集めるための手段であって目的ではありません。極論すれば、成績が上がらなくても生徒が集まっているなら、経営的には成功と言えます。自分が取り組んでいるのはビジネスなのだという意識を持てず、生徒を集められない人材は塾には向きません。C 人材の継承についてはどうお考えですか? 新しい血を入れることができず、世代交代に失敗する塾も後を絶ちません。どう対応すべきですか。N 以前、コンサルの相談を受けて九州の山間部にある塾へ行ったことがあります。その塾は、看板すら出していないのに、最盛期には四〇〇名以上の生徒数を誇る人気塾でした。しかし、私が訪れたときには、一番若い講師で四五歳、平均では五五歳という末期的「高齢化社会」に陥っていたのです。しかも、少子化で地域の子ども自体が全員で一〇〇名を切り、都市部に打って出るしかない状況なのに、もうその気力も体力も残されておらず、選択肢は廃業か売却かの二者択一。経営としての危機感と長期展望に欠けていたのです。繰り返しになりますが、やはり塾はビジネスであることを忘れてはいけません。社員の年齢層に関しては、平均三〇歳を保っておくのが理想でしょう。生徒とも保護者とも年齢的に遠くない、ちょうど良い年齢だからです。特に母親は、元気ハツラツとした若い青年のほうが好きなもの。塾は人気商売であるという原理原則からも、軽視できない要素です。ただし、これは高校受験を主体とする場合です。中学受験は専門性の商売であり、人気商売ではありません。この区別をつけながら人材構成する必要があります。合資会社マネジメント・ブレイン・アソシエイツ(MBA)代表 中土井鉄信氏 千葉誠一(本誌編集主幹)VS個別塾経営者の皆様へ「生徒増員」を実現する「塾経営合理化システム」詳しくはホームページをご覧ください。http://www.mplanning-info.com塾経営に自信がつき、5教室に拡大できました!!東京都 R塾神奈川県 O塾50名だった生徒数を1年間で100名に!!埼玉県 S塾システムの導入で、2教室だった個別塾が20教室に拡大!!Growシステム検索〒105-0003 東京都港区西新橋一丁目9番1号 ブロドリー西新橋4階エムプランニング情報システムTEL.03-3519-6951 FAX.03-3519-6952多数の個別塾に導入された実績のあるシステムです。株式会社 森上教育研究所代表取締役 森上 展安「ExGrowシステム」は、この10年間で多数の中小塾に導入された実績があり、塾の皆様から「安心して使用しています」と、ご好評をいただいている「学習塾のためのマネジメントシステム」。今後、塾の事務作業の効率化等、効果的なシステム化をお考えの皆様に、おすすめのシステムです。他社に無い圧倒的なコストパフォーマンスを実現!!他システム会社に比べ、サポートが充実!!月使用料(1教室あたり)低価格!!1教室目あたり50名以上の場合、他会社に比べ1/3の使用料!!生徒数30名をこえない場合使用料無料!!(2教室目以降)他システム会社は1名から有料!!他システム会社は有料!!導入費0円!!システムの導入で「生徒増員」「経営合理化」を実現した塾経営者の方々が続々誕生!!MBA主宰学習スタジオ「クロスロード」で使用!!中土井鉄信氏を始めとするコーディネイト能力などです。今後「このようなスキルを持つ人材を採るべき、育てるべき」といった傾向はありますか?N さほど気にする必要はないと思います。塾に生徒がいるのはたかだか二時間程度。そこに卓越した特殊指導スキルを求めずとも、そこは学校に任せておいても良いでしょう。それよりもまず、何度も申し上げている「社会人として普通の人」に来てもらうほうが先決。一人のビジネスパーソンとして、パブリックになれる人材獲得に全力を注ぐべきですね。「英語が話せます」とか「ICTに精通しています」といった特殊スキルは、市場にアピールする「宣伝文句」だと捉えれば十分。マーケティングとしての人材活用であり、優秀なスキルを持つ人材を採るとか採らないとかいう観点は不要です。C なるほど。しかし、「普通の社会人」でさえままならいほど、塾業界は人材不足です。絶対的人数が足りていません。ここを改善するためにも、「働きたい業界・職種」にラインナップされるよう、業界全体の人気向上が必要ですね。働きがいのある、面白い業界だと思ってもらわねば。N その点では、「国際化」が一つのキーワードになるはずです。語学指導力云々ではなく、国際志向の人材自体が増えるでしょうから。そこで重要なのが、「塾は海外に発信するチャンスがあるビジネスだ」という「認知構築」でしょう。そもそも、塾とは「教育の総合商社」です。日本の高品質な教育を輸出する最前線のグローバル企業、それが学習塾であるというブランドにしていくのです。子ども相手の商売じゃない、大人を、そして世界を相手にするビジネスであると。そして、それを魅力に感じてくれる人材こそ、塾に必要な人材。決して、子ども好きや教え上手の人材などではないのです。松見 ありがとうございます。では最後に、必要な人材を獲得するために、塾経営者側に求められる視点やセンスとは何だと思われますか?N バランス感覚を持つことと、中途半端な覚悟や見識で「教育」を語らないことでしょうね。教育とは実に暴力的な存在で、毒にも薬にもなり得ます。そこを理解せずに、上辺だけをなぞった社会通念上の「教育」を訳知り顔で語っているようでは……しかし残念ながら、大半の塾経営者はこのタイプです。本気で教育の何たるかについて追求し、とことん個性的な昔ながらの小さな「私塾」を貫くのであれば良いでしょう。しかし、多店舗展開を目指すなら、冷静に本心を自覚すべきです。自分は「経営」をしたいのだと。それなのに、「教育」を行っていると勘違いしたままだから、結局すべてが中途半端になる。まずそこを理解し、教育とビジネスという本音と建前のバランスをどこで取るかを判断していただきたい。大手塾はそこをきちんと使い分けられた。だからこそ大手たりえたのです。そして、この感覚を理解できる人が、求めるべき優秀な人材。そんな人がたくさん入ってきてくれれば、塾業界は、市場規模的にもマンパワー的にも、圧倒的に強い存在となるでしょう。C 同感です!!